神奈川県議会 嶋村ただし(港北区選出・自民党)


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神奈川県議会 嶋村ただし(港北区選出・自民党)


本会議
2005年9月22日 平成17年9月・定例会
○嶋村ただし君
 尊敬する牧島議長のお許しをいただきましたので、私は自由民主党県議団の一員として、通告に従い、順次質問をさせていただきます。
  知事におかれましては、明快なご答弁をお願い申し上げます。また、先輩並びに同僚議員におかれましては、しばらくご清聴のほどよろしくお願いを申し上げます。
  私がこれから質問する項目はいずれも地味な政策であり、目に見える政策ではありませんが、人が生活し、生きていく上で、これからますます重要な課題であると思います。その思いを持って質問に入らせていただきます。
  初めに、IT環境の整備についてお伺いいたします。
  インターネットは、世界的に認知された仕組みとして普及し、今やビジネスに、教育に、コミュニケーションに、人間関係や家族のきずなに、また、いざというときの防災に欠かせぬものとして、多くの人々に利用されています。
  先日、新聞記事で、高齢者のパソコンやインターネットの利用についての記事が出ていました。記事によると、65歳以上のネット利用率は、2004年、17.5%だそうです。この数字は私の想像より高い数値と感じました。高齢者のパソコン指導に詳しい方によると、身体的なハンディキャップを越えて社会参加ができる、交流も拡大し、世界が広がると効果を説明しています。そして、高齢者のひとり暮らしがふえ、孤独を感じがちな環境の人が、ネットを通じて励まされ、ネットを通じて出会いが広がり、元気になっていく姿がこれから多く見られることになるでしょう。
  さらに、医療の分野においても、過疎地の高齢者医療が、ネット利用で、自宅から医師と日常の問診程度は簡単に多用することができ、高齢者や家族に安心感を与えることでしょう。ますます身近に感じるIT環境の発展に大いに期待したいものであります。
  さて、その一方、65歳以上でインターネットを利用しない人の意見としては、「利用する必要がない」が45%、「操作が難しい」が25.3%であり、現実的には、50代以下のネット利用率が6割を超えていることを考えれば、まだまだ高齢者の利用率は低いのかもしれません。実際、私の父親がパソコンを操作することなど想像を絶する光景でございます。
  しかし、IT環境を有効に使うかどうかは、各人の裁量によるものと考えます。そして、確実に年代を越えて利用価値を生み出し、進行していくことは間違いないと思います。そんなIT環境を育てるのは人であり、ネットによって人をいやし、力づける効果を持ち、ビジネスにおいてもますます利便性を発揮するものと考えます。
  また反面、自殺願望を誘発させたり、凶悪犯罪や誹謗中傷するツールとして使われ、凶器として使われている現状に対しては複雑な思いであります。最近の事件性の高いものの中で、インターネットが犯罪につながるツールとして悪いイメージを植えつけられる場面も数多くありますし、大切な資産を一瞬にして傷つけてしまうコンピューターウイルスの存在もこの世界では後を絶たないのが実情です。
  さて、インターネットにかかわるツールであるホームページやメールについては、かなり言葉として認知され、仕組みとして理解されてきたと思いますが、この仕組みを悪用し、人を傷つけたり、追い込んでしまう行為は後を絶たないと聞いています。
  私の身近においても、メールやインターネットの掲示板で、人を誹謗中傷し、安易な気持ちで人権侵害が行われ、犯罪意識のない行為は、インターネットの世界では不適切な行動であることを、もっと厳しく知らしめる必要があると感じています。
  小学生でも自由に使うことができる環境になり、将来のIT環境を担う世代の教育の中で、安易な書き込みは犯罪行為であることを身につけさせることと、自分を名乗らずして無責任な発言をすることは、正義感をなくすことにつながると、教育の中で植えつけていきたいものであります。
  IT環境を明るいものにしていくための下地は、心の優しさがシステムに植えつけられ、使いやすさと便利さ、そして、わかりやすいシステムであることだと思います。むだを補う手段として有効に活用するIT環境をつくり上げることを提言いたします。
  そこで、行政が提供する、電子自治体共同運営サービスの利用状況についてお尋ねいたします。
  先般、7月1日から、県と県内市町村との共同運営による、電子申請・届出サービスと公共施設利用予約サービスの提供が始まりました。ITを活用した行政の具体的な取り組みが県内市町村と歩調をそろえて進んだということで、大変有意義なことであると私は考えております。
  インターネットが県内では広く普及した現在、行政サービスをインターネットで提供し、県民や企業の利便性を高めようとするのは、行政として今や当たり前のことと思いますので、ぜひこの取り組みをさらに推進していただきたいと考えております。
  その際に、私は、インターネットにより行政手続を使えるサービスでは、利用率を高めることが大変重要であると考えます。国においては、既に各省庁でインターネットを使った電子申請・届出サービスを開始しておりますが、利用率が低いといった調査結果もあります。このため、平成17年2月24日に、IT戦略本部で決定した「IT政策パッケージ−2005」において、年間申請件数の多い手続を「オンライン利用促進対象手続」として定め、利用促進のための行動計画を本年度末までのできる限り早期に策定し、公表することとし、利用向上のための取り組みを進めております。
  そこで、知事にお伺いします。
  電子自治体共同運営サービスについては、サービスを開始したばかりでもあり、現時点の利用状況で判断することは、なかなか難しい面もあろうかと思いますが、神奈川力構想・プロジェクト51にも目標が定められておりますので、そうした目標に照らして、このサービスの利用状況をどのように受けとめておられるか。また、利用率の向上の取り組みはどのようにされているのでしょうか、あわせて知事の所見をお伺いいたします。
  次に、電子自治体共同運営サービスに対する利用者の声についてお尋ねします。
  このサービスにより、県民や企業の皆さんが、これまでのように役所や施設の窓口に出向くことなく、自宅や職場などから行政手続を行うことができ、大変便利になってきたと思っております。しかしながら、インターネットを使った新しい取り組みですので、サービスを利用された方に満足していただいているのか、使いづらいところはないのかなど、利用者の反応が気にかかるところであります。
  このサービスでは、利用方法がわからない場合に、コールセンターに電話で問い合わせができるだけでなく、サービスに対する意見もインターネットで出せるようになっておりますので、利用者の声を把握されていると思います。
  そこで、知事にお尋ねいたします。
  電子自治体共同運営サービスを利用者にとって使い勝手のよいものにしていくためには、実際に利用された方々の声に耳を傾け、継続的にサービスの改善をしていくことが必要であると考えますが、利用者から寄せられた声にはどのようなものがあり、それに対してどのように対応されようとしているのか、お伺いいたします。
  次に、電子自治体共同運営サービスの今後の取り組みについてお尋ねいたします。
  サービスが始まり、いわばインターネットによる行政手続のための仕組みが用意されたと言えるかと思いますが、サービスが開始された現在、県民や企業の皆さんに積極的に利用していただくように、市町村と一緒になって利用向上のための方策を検討し、努力をしていくことが今後の大きな課題ではないかと考えております。
  電子申請・届出サービスや公共施設利用予約サービスの提供が受けられるようになったといっても、扱える手続の種類や施設の数が少なくては、県民の利便性が向上したとは言えません。順次サービスの範囲を拡大していただきたいと思います。また、サービスの機能についても、今用意されている機能で十分なのか、さらに充実すべき点もあるのではないかといった視点で見直して、必要な機能を追加していかなければならないと考えます。
  さらに、サービスの積極的なPRも欠かせないと考えます。これまでも、さまざまなメディアを通じて、サービスの広報を行ってきているかと思いますが、サービスを利用できる方が使えることを知らなかったといったことがないよう、今後もきめ細かい広報が必要であると考えます。
  そこで、知事にお尋ねいたします。
  電子自治体共同運営サービスをより多くの県民の方々に利用していただくために、市町村とも連携を図りながらサービスを充実することなどが必要であると思いますが、今後どのような取り組みを考えておられるのかをお伺いいたします。
  次に、環境問題についてお伺いします。
  9月25日に、185日間華やかに開催された愛・地球博が閉幕となります。
  メインテーマ「自然の叡智」のもと、人と自然の新たな関係を創造する試みを通じて、人類が直面する課題の解決の方向性と人類の生き方についてのメッセージを発信する。また、サブテーマである「循環型社会」の形成とその実践に向けて、世界の一人一人が考える機会となる博覧会を目指す。というのが博覧会の基本理念であります。
  私も一度ではありますが、会場に行くことができました。半年という会期は、通常なのでしょうが、環境の取り組みを多くの方に見てもらい、実感してもらう、そして、何よりも、一つでも多くの、環境を考えた実践行動を身につけてもらうには、期間が少々短いと感じました。
  ことし2月には、1997年に京都で開催された、第3回気候変動枠組条約締約国会議、いわゆるCOP3で採択された、京都議定書がようやく発効いたしました。このことにより、世界はようやく地球温暖化対策に向けた最初の一歩を踏み出したわけですが、我が国としては、2008年から2012年までの第1約束期間の温室効果ガス排出量を、基準年対比で6%削減するという大変困難な義務を負うことになったわけであります。あえて言えば、ことしが環境元年というのは言い過ぎなのでしょうか。
  私は現在、青少年指導員をしておりますが、横浜市青少年指導員の研修会で環境問題を取り上げ、テーマは、“次世代への橋渡し”「地球って誰のものですか」を開催することになりました。奇しくも研修会開催日は愛・地球博閉会日となりましたのは、偶然とはいえ、何か使命感を感じるときとなりそうであります。
  研修会の目的は、環境問題に対する意識を高めて、環境に優しい心を持つ人の輪を広げる役目を私たちが考えていかなければいけない、このような研修は地味な活動とは思いますが、まさに参加型の政策の位置づけにあるのではないでしょうか。余談ではありますが、地元の青少年指導員の仲間と、この研修をきっかけに、環境に関する青少年の参加型イベントを計画しようと考えております。
  ところで、ことし4月末に閣議決定された、京都議定書目標達成計画では、地球温暖化対策に対する地方公共団体の基本的役割として、一つ目に地域の特性に応じた対策の実施、二つ目は率先した取り組みの実施、三つ目に地域住民等への情報提供と活動促進が挙げられております。私は、地方公共団体に求められるこの三つの基本的役割の中に、「率先した取り組みの実施」が盛り込まれていることは大変大きな意味を持つと考えております。
  地球温暖化は、我々の日常の生活、あるいは企業の事業活動により排出される二酸化炭素が主な原因となっており、だれもが地球温暖化対策を実践していく必要があります。したがって、県民の一人一人に地球温暖化の現状、影響の大きさなどを認識していただき、意識を改革していただかなければなりませんが、それ以上に県内の企業の事業活動を環境配慮型に変えていくことが非常に重要ではないでしょうか。
  県内には大企業もありますが、その大部分は中小企業であります。大企業であれば、企業戦略として環境配慮を位置づけ、積極的に取り組んでいくことができると思われます。しかし、中小企業では、人的にも資金的にもそのような余裕がない場合も多いのではないでしょうか。そのような場合に、県が率先して取り組んでいるさまざまな地球温暖化対策の内容、成果、課題などについて積極的に公表し、それを参考にしていただく、さらには県が蓄積したノウハウに基づき、適切な助言・指導を行うということは、一つの理想的な方策だと思われます。
  県が率先して取り組んだ温暖化対策の成果が、市町村へ、企業へと伝わり、最終的には県民一人一人の日常生活まで影響を与える。環境配慮という意識が県内の企業・団体、個人へ浸透していく。こういうことが非常に重要ではないでしょうか。
  そこで、本県の率先した取り組みの実施という観点から、初めに神奈川県地球温暖化防止実行計画についてお伺いしたいと思います。
  地球温暖化対策の推進に関する法律、いわゆる地球温暖化対策推進法に基づき、県は、みずからが行う事務及び事業により排出する温室効果ガスの抑制等のための措置に関する計画、いわゆる実行計画を策定するものとされており、本県では、平成15年10月に策定し、その後平成16年10月に改定を行っています。
  この実行計画は、警察も含めたすべての県機関で実行することになっていますが、県が行う事業活動により発生する温室効果ガスは約18万トンで、一般家庭の約3.3万世帯分の排出量に相当するとのことです。このように県の事業活動により生じる温室効果ガスの排出量は膨大なものですが、これを2010年度までに、2000年度対比で10.6%削減するという目標を計画の中で掲げています。
  そこで、知事に伺います。
  県はこの実行計画の目標達成のための取り組みをISO14001の環境マネジメントプログラムの中に位置づけ、ISOの手法で進行管理を行っていると聞いていますが、具体的には、これまでにどのような取り組みを行い、温室効果ガス排出量の削減など、どのような成果を上げているのでしょうか。
  次に、今後の目標達成に向けた取り組みについて伺います。
  今までもISOの取り組みの中でいろいろ努力されていることと思います。しかしながら、温室効果ガスの発生源別に個別のプログラムを設定して、主なプログラムごとに個別の数値目標を設定しても、例えば昨年のような記録的な猛暑であれば、庁舎の冷房のためにいや応なく電力使用量が増大することになり、温室効果ガスの排出量もふえざるを得ないことになります。このような状況を考えると、2010年度における数値目標は、達成が困難な、高いハードルだと思います。
  そこで、知事に伺います。
  県みずからが目標を達成できないようでは、県域全体としての目標達成を、県内の企業、県民の皆様などへ呼びかけることはできないと思いますが、どのようにして県の実行計画の目標を達成しようと考えているのでしょうか、知事のご所見をお聞かせください。
  次に、県としての新エネルギーの率先導入についてお尋ねします。
  温室効果ガスの排出量削減のためには、省エネルギーと並んで新エネルギーの導入も重要な取り組みの一つだと考えます。県では、平成15年3月に、かながわ新エネルギービジョンを策定しておりますが、この中で導入対象の新エネルギーとして、太陽光、風力、小水力、バイオマスから燃料電池まで、11種類のエネルギーを掲げております。
  ただ、こうした新エネルギーの中には、地形や気象といった地域特性に左右されるものもあります。例えば、風力発電については、安定的な風の強さと土地の広さが必要であり、騒音の問題なども考慮すると、県内では適地が限られております。それに対して、太陽光発電については、必要な日照量が県内どこでも確保できること、騒音もないことから、本県のような都市型地域に最も適した新エネルギーの一つではないかと思います。
  このように新エネルギーの導入促進を図る上では、地域の特性に合ったものを選んでいく必要があると考えます。
  さて、県の実行計画の中では、そのほかの取り組みとして、環境配慮型公共工事の推進の中に、例として県の施設への新エネルギー導入実績が一覧として記載されています。
  そこで、知事に伺います。
  実行計画の中には、そのほかの取り組みの一つとして、新エネルギーの導入例が書いてありますが、正直申し上げて、少々寂しい印象を受けます。新エネルギーの導入促進を図るためには、県の地理的条件・気象的条件に合った新エネルギーを、県みずから積極的かつ計画的に導入すべきであると思いますが、今後どのように進めていこうと考えていらっしゃるのか、知事の所見を伺います。
  次に、県の率先実行という視点から、「マイアジェンダ登録“もったいないバージョン”」についてお尋ねします。
  地球温暖化対策の重要性を県民の皆様に知っていただくために、知事は、もったいない運動を奨励されています。ご案内のとおり、「もったいない運動」は、長年にわたる植林活動が認められて、昨年、ノーベル平和賞を受賞された、ケニアの環境副大臣のマータイさんが提唱されたもので、これを、かながわ地球環境保全推進会議が取り組んできた、マイアジェンダ登録制度に結びつけられたすばらしい発想だと思っております。
  私は、「もったいない」の発想は日本の原点の一つではないかと考えておりまして、870万人を超える県民に、世代を越えて、改めてこの意義を伝え、日々の生活の中で実践に移していただくこと、長期にわたって取り組む必要のある、地球環境問題に対する対策を、新たな文化として県民とともにつくり上げる必要があると考えております。
  聞くところによれば、ことし6月からスタートした、もったいないバージョンによる個人のマイアジェンダ登録促進の取り組みは、大きな反響を呼んでいるとはいえ、企業ぐるみでご協力いただいた例も何件かあるとも聞いています、このため個人のマイアジェンダ登録は8月末で1万3,000件を超えたとのことですが、神奈川県の人口を考えれば満足できるものではありません。現在、小中学生を対象とした、“もったいない”「作文コンクール」を実施されているとのことですし、今後もさまざまな環境イベントでの登録促進活動をされるとも聞いておりますので、今後ますます県民の間に浸透していく政策を推進されるよう提言いたします。
  ところで、この、「もったいない」の実践につきましては、「新アジェンダ21かながわ」の推進母体である「かながわ地球環境保全推進会議」との協働ではありますが、知事が積極的に推進されているわけですから、「先ず隗より始めよ」ということで、県職員が率先実行し、県民への普及や環境改善に向けた実践行動の輪を広げていくべきだと思います。
  そこで、知事にお伺いします。
  県は、率先してISO14001の認証を受けるなど、環境配慮について積極的に取り組まれているわけですから、県職員の地球環境問題に関する意識は、当然高いものと思っておりますが、マイアジェンダは県職員にどれだけ浸透し、実践され、効果を上げているのでしょうか、知事のご所見をお聞かせください。
  以上で、私の第1回目の質問を終わります。
  ご清聴まことにありがとうございました。

○知事(松沢成文君)
 嶋村議員のご質問に順次お答えをいたします。
  初めに、電子自治体共同運営サービスについてお尋ねが3点ございました。
  まず、電子自治体共同運営サービスの利用状況をどのように受けとめているのか、また利用率向上の取り組みをどのように行っているのかについてでございます。
  神奈川力構想・プロジェクト51では、このサービスを、電子自治体の推進として位置づけまして、具体的な数値目標として、電子申請などにより窓口に行かなくても済むことによって県民が節約できる時間数というのを掲げておりまして、2005年度の目標は、4万8,000時間の節約になると見込んでおります。電子自治体共同運営サービスの、県に関する利用件数は、7月1日の運用開始から8月末までの2カ月間で、約1万6,300件でございまして、これを県民が節約できる時間数に換算いたしますと、おおむね7,400時間となり、今年度末までの目標の約15%でございます。何分サービスを始めて2カ月の数字ではございますが、十分なものとは思っておりませんので、利用率向上の取り組みが不可欠であると考えております。
  そこで、現在の利用率向上の取り組みについてでございますが、まず電子化する手続については、受付件数が多いなど、県民サービスに寄与するものを対象に選定しております。さらに、県民の皆様に知っていただくことが大事であると考え、これまでもホームページ、ポスター、県のたよりや市町村の広報紙で広報活動などを行ってきたところでございます。
  こうした中で、現在、電子入札システムについて、約1万人を対象とした説明会への参加受け付けをこのサービスで行っているほか、電子申請・届け出システムの対象手続の種類や公共施設利用予約システムの対象施設の追加などを進めているところでございます。このような取り組みを進めまして、今年度の目標を達成できるよう努めてまいりたいと考えております。
  次に、電子自治体共同運営サービスを利用された方々の声と、それへの対応についてでございます。
  議員のご指摘のとおり、こうしたサービスがスタートした後でも、利用者の声を踏まえて、サービスを継続的に改善していくことは大変重要なことと考えております。利用者からコールセンターへの問い合わせ等の状況でございますが、7月1日から8月末までに合計1,180件でございまして、その大部分は公共施設利用予約システムの利用方法についての問い合わせでございました。こうした利用者の声の中には、当初のサービスで不十分だった点をご指摘いただき、サービスの改善に反映した項目も幾つかございました。
  具体的には、公共施設利用予約システムについて、「利用者本人であることを確認する方法が煩雑である」とか、「操作画面上の表示が誤解を招きやすい」といったものなどがありました。こうしたご意見を受けまして運用方法の改善、画面上の補足説明の追加、あるいはホームページに掲載をしている「よくある質問と回答」の内容の充実などを図ってきたところでございます。
  今後も、利用者の皆様からの声を大事にしながら、電子自治体共同運営サービスの改善に努め、使いやすくわかりやすいサービスを提供してまいりたいと考えております。
  次に、電子自治体共同運営サービスの今後の取り組みについてでございます。
  電子申請・届け出システムでございますが、今年度中に、申請者本人以外の代理の方でも申請ができるようにするほか、落とし物をした際の警察署への届け出などの手続を追加したいと思っております。さらに、来年度以降も、講座・イベントの申し込みを含めて、県及び市町村の対象手続の種類を順次ふやしていく予定であります。
  また、公共施設利用予約システムにつきましては、現在、県のほかに海老名市で利用されているところでございますが、今年度、鎌倉市など新たに7市町でサービスを開始し、来年度も県と市町村の対象施設を追加する予定でございます。
  さらに、電子入札システムにつきましても、来年4月からの本格運用を想定した、試験的な運用を、この10月から、市町村や事業者などとともに行う予定でございます。
  こうした取り組みとともに、県民の皆様への広報をさらに充実するため、県や市町村の窓口でのチラシの配布や、それぞれの手続を案内するホームページの中で、インターネットでも手続が行えることが十分に伝わるようにするなど、きめ細かな対応をしていきたいと考えております。
  これからも、共同運営に参加している市町村と利用促進に向けた検討を進め、お互いに連携しながら、電子自治体の推進による県民サービスの向上を図っていく考えでございます。
  次に、県による地球温暖化対策の率先実行について4点お尋ねがございました。
  最初に、神奈川県地球温暖化防止実行計画のこれまでの取り組みと成果についてでございます。
  議員のお話のとおり、2003年10月に、地球温暖化対策推進法に基づき、神奈川県地球温暖化防止実行計画を策定いたしました。この実行計画における削減目標は、2010年度の二酸化炭素排出量を1990年度対比で6%削減することといたしましたが、実際には1990年度以降排出量が増加しているため、2010年度までに、2000年度対比で10.6%削減する必要がございます。そこで、実行計画では温室効果ガスの発生源を本庁・出先機関等の庁舎、浄水場、道路照明、庁用車等、警察の五つに分けまして、発生源ごとに、温室効果ガスの排出量の削減に向けた具体的な取り組みを設定いたしております。
  例えば本庁・出先機関等の庁舎では、省エネ型パソコンの導入や、昼休みの消灯、エレベーターの効率的な運転のほか、夏の軽装運動としてのクールビズや、庁舎そのものの省エネにつながるESCO事業にも取り組んでおります。
  また、企業庁水道局の浄水場では、取水や送水のために、ポンプなどの動力として大量の電力を使用しておりますが、送水ポンプなどの効率的な運転方法の改善により、電力使用量の削減に取り組んでいるところであります。道路照明については、水銀灯から、電気使用量が半分程度のナトリウム灯への変更、庁用車については、低公害車の導入やアイドリングストップなどのエコドライブを励行しております。さらに、警察では、昼休みの消灯、エレベーターの効率的運転や低公害車の購入率の向上といった取り組みも進めております。
  こうした取り組みは、ISO14001の仕組みを使って進行管理しており、3カ月ごとに取り組みの結果をチェックし、目標達成の見込みがない場合は是正措置を講ずるなど、常に見直し改善を行っております。
  取り組みの成果といたしましては、2004年度の温室効果ガス排出量は、全体で約18万7,700トンとなっており、「2010年度までに10.6%」という削減目標のうち、2.9%を削減したことになります。
  次に、どのように実行計画の目標を達成しようと考えているのかとのお尋ねがございました。
  実行計画の目標達成に向けた、温室効果ガス排出量削減の取り組みの基本は、職員一人一人が常に環境配慮を意識し、目標達成に向けて努力し、それをISOの仕組みを活用してチェックすることにあると思っております。しかしながら、昼休みの消灯や、夏の庁舎の冷房温度を28度に設定するための夏の軽装の励行、クールビズなど、既にできる限りの取り組みを実行しているところであり、これ以上の強化はなかなか難しいものがあります。
  しかも、議員ご指摘のとおり、庁舎で使用するエネルギーは、どうしても、その時々の気候に左右される面がございます。例えば、昨年度は、猛暑の影響もあり、出先機関等の庁舎の温室効果ガス排出量は約8万3,500トンで、目標の8万1,000トンを約2,500トン上回る結果となってしまいました。このようなことから、職員の努力に頼る取り組みだけでは削減に限界があり、2010年度までに削減すべき1万9,000トンのうち、確実に削減できるのは半分程度ではないかと想定をしております。
  そこで、ソフト面の対策を補完するために、施設のハード面での対策を充実強化していく必要がありますので、平成16年度から、県施設にESCO事業の導入を進めることといたしました。具体的には、2010年度までに、11グループ、17施設で、民間資金活用型のESCO事業の導入を予定するとともに、自己資金型のESCO事業につきましても、その事業効果を見きわめながら、県施設への導入を進めていきたいと考えており、両者合わせて、2010年度までに5,000トン程度の温室効果ガス削減を目指しております。
  しかし、ESCO事業は、省エネ工事の経費を光熱水費の削減分で賄うという仕組みですので、削減幅の少ない小規模施設への導入は困難であり、多くの県施設は導入の対象外となっております。そこで、ESCO事業の対象とならない施設につきましても、今後その施設の状況に応じ、照明安定器の交換など、省エネに向けた改修工事を、計画的に実施していきたいと考えております。
  こうした取り組みにより、何とかして県としての削減目標を達成してまいりたいと考えているところでございます。
  次に、新エネルギーの導入促進についてのお尋ねがございました。
  実行計画の目標を着実に達成していくためには、ESCO事業の導入等による省エネにあわせて、新エネルギーの導入も必要であると考えております。議員ご指摘のとおり、新エネルギーの導入につきましては、地理的条件、気象的条件などの制約がございまして、例えば風力発電につきましては、本県には安定した風量が期待できる地域が少なく、大型の風力発電が導入できる地域は相当限られていると考えております。
  その他の新エネルギーについてもさまざまな制約があり、本県においては、県内のどこでも均一な日照条件が得られる太陽光発電が、最も適した新エネルギーではないかと考えております。しかしながら、太陽光発電につきましては、導入コストが高く、家庭に導入した場合、投下資金の回収に20年から30年かかってしまうため、なかなか普及していない現状にあります。
  一方、県施設への新エネルギーの導入実績でございますが、これまでに、太陽光発電については、出力10キロワット以上の大型のものを寒川浄水場など7施設に導入しておりますが、合計出力は271キロワット程度ですし、また、風力発電については、県民センターなど5施設に計4キロワットと小規模な導入にとどまっております。
  このような状況にありますので、太陽光発電以外の新エネルギーで本県に適したものを試験的に導入し、その効率・経済性等を検証することも必要ではないかと考えております。
  そこで、昨年度、津久井地域県西総合センターや藤野町の「篠原の里」交流センターに計10台のペレットストーブをテスト的に導入しておりますし、現在、藤野町と連携して木質チップ専用ボイラーの導入についても検討を進めているところでございます。
  さらに、国が、ガソリンへ混合して自動車燃料として利用を図ろうとしている、植物由来のバイオエタノールは、ボイラー用燃料としての利用も可能ですので、県施設への試験的導入について検討していきたいと考えております。
  京都議定書が発効し、温暖化対策は、待ったなしの状況でありますので、県施設への、太陽光発電を初めとする新エネルギーの導入に積極的に取り組むとともに、県内のオフィスビル、事業所、あるいは家庭への新エネルギーの導入が進むよう、普及啓発に努めてまいりたいと考えているところでございます。
  最後に、マイアジェンダが県職員にどれだけ浸透し、実践され、効果を上げているのかについてのお尋ねがございました。
  県職員のマイアジェンダ登録につきましては、平成15年10月に、新アジェンダ21かながわが策定された直後から登録を呼びかけ、さらに、ことし5月からは、神奈川県職員行動指針の環境配慮行動にも盛り込んでおりますが、登録項目が多過ぎてわかりにくいなどの理由で登録件数は低迷しておりました。
  この登録項目の多さ、わかりにくさについては、県民の皆様からもご指摘をいただいておりましたので、その打開策を模索しておりましたところ、ケニアの環境副大臣マータイさんの「もったいない運動」に出会いました。この「もったいない」という言葉は、単に物を惜しむ意味だけではなく、物を得るまでのさまざまな苦労に対する感謝と敬愛の念をあらわす言葉でありますので、日本人として、後世にしっかりと受け継いでいかなければならないと感じているところです。そして、この言葉は環境配慮を呼びかける言葉としても大変わかりやすい言葉でありますので、ことし6月から、“もったいない”から始めよう!「マイアジェンダ」個人登録キャンペーンを実施したところ、これまで約3カ月半で、1万4,000人を超える方々に新たにご登録をいただいたところでございます。
  そうした中、県職員への浸透につきましては、7月からイントラネットで登録ができるようにしたほか、庁内放送もあわせ、私から直接職員にマイアジェンダ登録の呼びかけをいたしました。個人のマイアジェンダの登録項目に、職業、所属の項目がないため、何人の県職員が登録しているか把握することはできませんが、こうしたさまざまな方法で周知をしておりますので、県職員の間に徐々に浸透しているものと考えております。
  今後も、私がみずから先頭に立って、この運動の県職員へのさらなる浸透を図ってまいりますので、県議会議員の皆様にもご趣旨にご賛同いただき、ご自身のご登録、地域の県民の皆様への登録呼びかけなど、ご協力をよろしくお願いいたします。
  私の答弁は以上でございます。

○嶋村ただし君
 ご答弁ありがとうございました。時間がございませんので、自席より要望させていただきます。
  まず、質問とは少し離れますが、IT環境を担う次世代の教育についてでございます。先ほど述べさせていただいた中に、間違った使い方をインターネットで行っている行為が若年層に見受けられると思います。この、インターネットの利用マナーというものは、いろいろなところで言われてはおりますけれども、ぜひとも学校教育の中でも十分配慮をしていただきますように要望をさせていただきたいと思います。
  また、IT環境と環境問題については、常に現状よりよくなる政策が必要であると思います。それぞれ地道に対応していかなければならないものだと思いますし、終わりが見えない継続的な政策でもあると思います。ITは常に進歩しますし、自然環境も年々変化をしております。その時代に合った、状況に合った取り組みが必要だと思います。また、それぞれに人間がかかわり、人間教育が必要な場面が多分にあろうかと思いますので、政策の実行と、人間教育を実現させるためにも、行政が見本となり得ることを提言をさせていただきまして、質問を終わります。



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