神奈川県議会 嶋村ただし(港北区選出・自民党)


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神奈川県議会 嶋村ただし(港北区選出・自民党)


委員会
2005年3月9日 平成17年3月・予算委員会
【嶋村委員】
 自民党の嶋村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 牧島委員に引き続きまして、水源環境施策に関する質問を幾つかさせていただきたいと存じます。
 まさに、税ありきで議論が進められている本施策でございますが、県民が毎日口にする水の問題は、県民にとって大切な資源であります。神奈川県内においては、現在も関係部局の職員の方々が、汗水を垂らしながら良質な水の供給にご努力をいただいているということは、私も存じ上げているところでございます。
 そこで、水質の悪化の状況についてお聞きしたいと存じます。〔図表提示〕パネルを用意させていただいております。県当局では水質の悪化、良質な水の供給が難しいとして提案している本施策でございますが、本当に著しい水質の低下があるのか、検証をしてみたいと思いますが、パネルに用意させていただいているのは、相模湖の水質の推移であります。
 平成元年より15年にかけてBOD、全窒素、全燐における数値、そして塩素剤と凝集剤の数値をここに載せさせていただいております。ごらんのように、BOD、全窒素、全燐などの水の汚れを示す指標にはさほどの変化はございません。さらに、浄水場における薬品投入量もさほど変化はございません。データを見た限り基準は満たしており、既存財源による事業の効果があるものと大変評価をしております。そこで、新税を投入すべき判断はどこにあるのか疑問であります。
 さて、ここで質問をさせていただきますが、まず良質な水と判断する根拠はどこにあるのかをお伺いしたいと思います。

【飯田大気水質課長】
 良質な水の定義の意味づけでございますけれども、河川等の公共用水域につきましては、人の健康を保護する上で望ましい、あるいは生活環境を保全する上で望ましい環境基準というものが定められております。ですから、この環境基準を一つの定義として判断いたしますと、今、お示しいただいた資料の中で、BODというものが環境基準というものを満たしているということで、その面では良質なものと言えます。
 もう一つ、今、相模湖、津久井湖の特殊事情があるんですけれども、現在、相模湖、津久井湖につきましては、相模川の河川という位置づけで評価がされるようになっておりますけれども、現実問題、相模湖、津久井湖につきましては湖の実態に近い部分がございます。そうした中で、富栄養化という観点で申しますと、窒素、燐の基準が問題になるわけですけれども、河川に位置づけられているということで、今、窒素、燐については環境基準が定められておりません。しかしながら、同様の湖沼について定められている基準、それから見ますと今現状相模湖、津久井湖の窒素、燐の濃度といいますのは、約7倍ほど高い値になっております。
 以上でございます。

【嶋村委員】
 要するに、良質な水の判断というのが今お答えいただいた数値に比較してということだと思うんですが、今現在ここで示させていただいた相模湖の水質に関しては、良質と言えると言い切れるんでしょうか。

【飯田大気水質課長】
 水の水質でございますけれども、今この相模湖、津久井湖で一番問題になっているのはアオコの発生等による取水への影響という観点でございます。そうした中で、窒素、燐につきましてはかなり富栄養化の原因となる状況になっておりまして、どうにか今、エアレーション等によってその発生を防いでいる状況ですけれども、そういう面では早急に窒素、燐の直接削減する対策にも取り組まなければいけない状況になっていると考えております。
 以上でございます。

【嶋村委員】
 今お聞きしているのは、いい水をつくるための方法を言っているんではなくて、どういう水がいいと県は言っているのか聞きたいんです。良質な水というふうにうたうためには、例えばこれを出してもらっているBOD、全窒素、全燐、この数値に対して良質な水の数値なのかどうか、それをお答えいただけますか。

【飯田大気水質課長】
 先ほどもお話ししましたように、窒素、燐につきましては、湖沼の環境基準というのが定められておりますけれども、今現在相模湖、津久井湖につきましては、河川という位置づけの中で基準が設定されておりません。ただ、それと同様な湖沼についての基準と比較しますと、かなり7倍程度の高さになっておりまして、やはり対策が必要な状況になっていると考えております。
 以上でございます。

【嶋村委員】
 今のお答えは、非常にわかりにくくて、もう既に県民はこの相模湖の水質、平成元年から15年にわたってこの数字を維持しているわけですね。それを飲んでいるわけです。それが良質な水なのか、悪い水なのか、県はどうお考えなのか、その辺をちょっと明確にお答えいただけるでしょうか。

【小野環境農政部次長】
 お答えいたします。
 今、大気水質課長が申しましたように、環境基準という面から申しますと、津久井湖、相模湖につきましては、全窒素、全燐の基準がございません。ただ、同じ湖という意味でいいますと、宮ケ瀬湖でありますとか丹沢湖というのは湖沼指定となっておりまして、全窒素、全燐の環境基準がございます。
 ですから、ほかの湖では環境基準があるものをこの津久井湖、相模湖に当てはめますと、全窒素、全燐の水質は相当悪いというのが事実でございます。それがアオコの発生につながるということもございますので、そういう意味ではいい水を求めるという意味では、この全窒素、全燐を下げなければいけないと、こんなふうに思ってございます。
 以上でございます。

【嶋村委員】
 そうしますと、今まで一般財源を投入してここまで水を維持してきたということに対しては、全然効果がなかったと、そのように受けとめざるを得ないんですが、その点についてはいかがですか。

【小野環境農政部次長】
 全窒素、全燐が河川にどのように入ってくるかというのは、なかなか難しいメカニズムがございまして、明確なそのメカニズムがまだはっきりしているというわけではございませんけれども、少なくとも生活排水から河川に流入する全窒素、全燐についてはできるだけ取ろうと、そういう意味では下水道の整備でありますとか、我々の方が担当しています合併処理浄化槽、これからもっと高度の合併処理浄化槽を設置していただこうと、こんなふうにやってございますので、それの一つの効果として、何とか現状維持の数値がきているのではないかというふうに認識しております。
 以上でございます。

【嶋村委員】
 県民がいい水を、良質の水を飲みたいというのはだれしもの願いだと思います。現実に、県民がこんな水は飲めないと言っているのであれば、まだ、政策の仕方も変えなければいけないというふうに理解もしますけれども、現状飲んでいる水質、相模湖の水質の状況だけを見た場合に、この全燐、全窒素の数値というのは、問題ない数値と言えるんではないかと思うんですが、いかがですか。

【小野環境農政部次長】
 全窒素、全燐の環境基準を申し上げますと、全窒素は0.2ミリグラム・パー・リットルと、それから全燐につきましては0.01ミリグラム・パー・リットルというのが数値でございます。その数値と比べますと、この津久井湖、相模湖の全窒素、全燐は7倍から9倍ぐらいの量になってございますので、そういう意味ではそれほどいい水ではないというふうに認識しております。
 以上でございます。

【嶋村委員】
 では、実際にこの全燐、全窒素の数値というのは、幾つにすれば良質な水というふうに判断ができるようになるんでしょうか。

【小野環境農政部次長】
 ただいま申し上げましたように、湖沼になればということなんですけれども環境基準がございます。全窒素、大体今現在津久井湖、相模湖が1.4前後の数値になってございますが、それが0.2になればいい水と。それから、全燐につきましても、今0.09ぐらいなんですが、環境基準で申し上げますと0.01というのか基準の数値でございます。
 以上でございます。

【嶋村委員】
 そうすると、現時点で県民に対して水質に関しての説明をしなければいけないと思うんですが、この数値、今説明をいただいた数値からすると、かなり相当悪い水を県民は飲まされているというようなことを、はっきりと言わなければいけない状況にあると思います。それは県政における最大な悪の世界に入っていくんではないかと思うんですが、その点、今までの政策が間違っていたという認識をせざるを得ないという理解もあるかもしれません。
 そこで、この数値を維持してきた政策に、もう一度聞きますけれども、間違いがなかったかどうか、それを明確にお答えいただきたいと思います。

【小野環境農政部次長】
 全窒素、全燐につきまして、本来であれば湖沼指定をした上で、環境基準を設定し、それに向けて努力をするというための、そういうための施策として下水道の整備をするとか、合併処理浄化槽の整備をしてもらう。これですべてが低くなるわけではございませんけれども、少なくとも我々が今できる範囲で努力はしてきたつもりでございます。
 以上でございます。

【嶋村委員】
 これ以上お聞きしていても、なかなかいい結論が出そうもありませんので、ちょっと視点を変えさせていただければ、この数値を平成元年から15年まで維持をしてきたわけです。これは神奈川県政において維持をしてきたわけですが、県民が果たしてこの状況を緊急事態とご理解いただけるかどうか、そして、この状況を打開するために税が必要なんだというようなことを、県民にうまく説明できるかどうか、私は非常に不安視をしているところです。
 県民に対して、水質の悪化の説明、そして税を緊急的に投入しなければいけないんだというようなことを、ごく簡単にご説明をいただけるとありがたいと思いますが。

【松沢知事】
 これまで課長や次長から説明をしてきましたけれども、確かにBODの環境基準というのは、県は相模湖の場合クリアをしています。ただ、もう一方の全窒素、全燐については、これが相模湖の場合は湖沼指定はされていませんけれども、ダムで水をせきとめてそれが水がたまっているという意味では、ある意味で湖沼に近い形ですが、全国で65の水源に使っているダム湖、湖、湖沼というのがあるわけです。その中で見てみますと、相模湖の数値というのは、それぞれワースト2位からワースト7位。全国で65ある水源に使っている湖沼の中で、悪い方から2番目あるいは7番目と、こういう窒素と燐の状況なんです。
 これまで、県ではさまざま上流域においてもダム湖周辺においても下水道整備をしてきたわけですが、残念ながらこの窒素、燐の数値はほぼ横ばいです。この数値をこの環境基準があるとすれば、湖沼の環境基準を当てはめると、全窒素の場合は1.4から0.2まで下げていかなければいけない。そして、全燐の場合は0.093から0.01まで下げるというか、上げていかなければいけない。こういう大きな目標になっているわけです。
 ですから、そういう意味では残念ながらこれまで努力はしてきましたが、相模湖、津久井湖の水質はかなり悪い。それを塩素剤とか凝集剤を投入して、浄水して飲めるような状況にしていくと。そこで、県としては、本来水は自然環境の中ではぐくまれてくる、そういう森林の水源の浄化作用だとか、あるいは水源の涵養機能というのをもう一度しっかりと復活させて、同時にダム取水域の下水道整備等々もしっかり行って、この自然の中で水をはぐくむ仕組みをもう一度つくり直すべきだと。それには既存財源ではどうしても足りないので、県民の皆さんにご理解をいただいて抜本的な対応をしていきたいと、こういうことで今回の提案をさせていただいているわけであります。

【嶋村委員】
 現在の水質の状況についてご説明をいただきましたけれども、到底私としては現在の水質が悪いという印象を持てる理由が余りございません。本当に今の状態で税の投入が必要なのか、そして、るるお話がありました政策に対して、本当にその政策が必要なのか大変疑問が残るところでございます。
 水質については、まだまだ議論のし尽くせないところがございますけれども、これからの政策課題に対しての議論もしたいところでございます。ここで質問者をかわりまして、政策の一部についての質問に切りかえさせていただきたいと思います。




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